2025年03月23日

フランスの怒り「自由の女神」を返せ!!

自由の女神3.jpg 民衆を導く自由の女神.jpg
 いまフランスではアメリカに対し、「自由の女神を返せ!!」という声が起こっている。
 原因はアメリカのトランプ大統領、プーチン・ロシアの帝国主義に寄り添ったウクライナへの侮蔑的発言が、フランス人の心情を刺激している。
 帝国主義的暴力に対し、自由と民主の革命運動の家元として、小国ウクライナに加担せず、大国ロシアへの理解を示すトランプ大統領の考え方に我慢ならない。フランス人は怒っている、そのあらわれとして「自由の女神を返せ!!」という言論が登場している。
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 ニューヨークの入口、バッテリー・パークにある「自由の女神」はアメリカ独立100年を祝ってフランスからアメリカへ贈呈された。
 セーヌ川・グルネル橋のたもとにはフランス革命100年を記念して、アメリカからフランスに返礼された「自由の女神」が建っている。
 「自由の女神」は、ふたつの国に共通する建国の精神の象徴として、自由と民主主義を表す歴史的アイコンになっていた。
 作者フレデリック・バルトルディの故郷コルマール………コルマールは、「ハウルの動く城」「美女と野獣」のモデルになった中世都市であり、今上陛下の婚約時代にこの町でデートを楽しんだとも伝えられている町であり、コウノトリとハートが町にあふれている。ターミナルの真ん中には元祖「自由の女神」が建てられている。
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 ラブホの屋上、パチンコやの入口、サウナの屋上、北軽井沢の遊園地にもあるが、客引きの目印に「自由の女神」を建てる日本人の常識はまさに世界の非常識。いざという時、「ワシントンの桜を返せ!! 」と言える日本人はいるか。
 「自由の女神」は国家建設の理想と精神のシンボルなのだ。
 トランプ大統領のおこないに対し、フランス人がならば「自由の女神」を返してもらおう、というのは「ごもっとも、ごもっとも」なのだ。

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2025年03月21日

「銀座百点」と並木通り「ジュリアン・ソレル」

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 佐野繁次郎さんのクレヨン文字に魅かれた。
 「銀座百点」とかすれた文字のセンス、佐野画伯はフランスでマチスの弟子になっていたし、ホアン・ミロの友人でもあったときき、なにげにくずされたクレヨン文字の魅力のとりこになってしまった。
 1955年に創刊された「銀座百点」はタウン誌の草分けだった。
 グラフィック・デザインを初めて学んだのは、銀座百点の表紙からだ。
 この小さな雑誌からデザインとは、センスとは、について考えさせられ、銀座という文化について気付かされた。
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 学生時代の銀座は「銀ブラ」の銀座だった。たまに月ヶ瀬だったり、コックドールだったり、維新號の「胡麻まん」だったりしながら、ショウボートの華やかなネオンに魔界を感じていた。近藤書店で洋書を手にする幸せもあった。
 「銀座百点」のエッセイからも随分学んだ。有吉佐和子、戸田奈津子、吉行淳之介、向田邦子、三島由紀夫など文壇人の優れたエッセイを無料のタウン誌で読めるというのがなんとも嬉しかった。
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 並木通りの6丁目の角にジュリアン・ソレルという舶来下着やが出来た。日本で初めての外国製下着やと豪語、そのビルの並木通りぞいに、オーナーが道楽でちいさなカフェを開いた。当時珍しかった総ガラス越しに、並木通りをゆくミューズを見つけ、同棲にこぎつけた悪友もいた。
 そのジュリアン・ソレルの5階に「花馬車」というクラブができた。広いフロアーで「銀座ブールヴァール」というサロン演劇を始めた。シュニッツレルの「ラ・ロンド輪舞」などというフランス製の笑劇を上演した。
 水森亜土がハワイから帰国、左ぎっちょだけど劇団に入れろとあらわれたり、寺山修司が「面白いから手伝わせろ」といってきたり、並木通りの思い出は尽きない。
 いつかは銀座「久兵衛」と想い、カウンターに座れたのは1961年パリから帰国後だった。
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2025年03月15日

「田中道子」という激情性逸材

田中道子BS.jpg
 田中道子という34歳の個性が抜きんでて面白い。
 ときに明らかに情緒不安定に陥る。カメラがあろうが、なかろうが、とんでもない落差で突然情緒不安定となる。
 生理的理由を超えて、激しくあからさまに感情が爆発する。過去のブラウン管上には見られなかった34歳の女性だ。
 負けず嫌い、気の強さは超一流、自分への評価で周辺に負けると、突如阿修羅のごとく、番長のごとく、ギャルのごとくに開き直り、戦闘態勢にはいる。
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 身長170センチ、9頭身、、そこそこに美人系なので、激しさが噴出したときは、まわりが混乱し、言葉を失う。
 2009年  ミス浜松
 2011年  ミスユニバース日本代表第3位
 2013年  ミスワールド日本代表
 職業     ファッション・モデル、女優、一級建築士
 学歴     静岡文化芸術大学空間造形学科
 結婚     していることが不思議、ふところの広い、深い、とてつもなく温厚な相手にちがいない。
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 絵画能力は素晴らしい。
 憧れは「峰不二子」というからお色気満載の絵描きであり、自信と才能に恵まれた逸材というべきか。
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2025年03月12日

ダリは巨大な卵を屋根にのせた。

ダリのひげ.png
 いつも旅先から絵葉書を送ってくれる友人が二組いる。
 ひとりはサンフランシスコに住む世界的美容師、もう一組はパリで仕事をしている若いカップルである。
 CADAQUESからのたよりに、…ダリの家へいきました。鏡があちこちに、全室ドアで繋がり、段差があって、隠れ部屋まである。………ベットから美しい朝陽がみられるよう鏡を工夫している程、朝が最高でした。………
 若いカップルは恐らくパリにもどつて、今頃はパリコレの準備に追われていることだろう。
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 カタルーニャのダリの家は、「卵の家」として有名である。
 フィゲラスにある「ダリ劇場美術館」も多数の卵に飾られた不思議の博物館だ。
 なぜ人間は卵として生まれなかったのか…卵としてこの世に生まれなかった悲しみを訴える人もいることだから、ダリが卵への回帰をめざしたとしても不思議はない。
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 筆者は時計の溶けかかった「記憶の固執」という作品が好きだが、性に対する恐怖心をテーマにした「大自慰者」や、「燃えるキリン」など、 写実的描写に哲学的思想をいれこんだ造形に魅かれる。
 象にのって凱旋門をくぐつたり、潜水服をきてパーティに現れたり、フランス・パンを頭につけてみたり、現実と哲学の両域を往復したダリの行動的生き方にはひどく興味をそそられる。

 「ダリの作品は誰にもワカラナイ。ダリにもワカラナイ。」と断言したダリ。
 玉ねぎに似た長ネギを焼いて食べるカタルーニャ名物「カルソッツ」というヤキネギで育ったせいか???
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2025年03月11日

風光るミモザの花

 このところ三寒四温、枯木立の我が家の庭にもすこし春の気配が立ちこめる。
 河津桜や菜の花のたよりにまぎれて、ミモザの春を忘れていた。
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 「ミモザの花が庭いっぱいに咲いて、今年のシアワセをプレゼントしてくれました。」フランス娘の心情が一枚のはがきに綴られて届いた。
 そうか、ミモザ祭りだったんだ。南仏のミモザ街道をカメラとともに歩いたことがあった。歩きくたびれると地中海から上がってくる風に汗を拭い、また歩いた。ミモザの山車に置いていかれないよう一生懸命歩いた。 いまでは蜃気楼になったが、春風にのってくる黄色の花の道は現実だった。ミモザの花に飾られたちいさな山車とともに南フランスの坂道を歩いた。
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 軽井沢の我が家には、レンギョウが春の黄色を届けてくれる。
 40年前に千曲の植木屋から引っ越してきた。何の手入れもしないが、確実に株をふやし支配地域をひろげる。
 レンギョウの黄色が春のプロローグである。
 レンギョウは咲き誇った後、コブシへバトンタッチする。 コブシは軽井沢の町花に指名されているが、町はコブシに愛情がなく、コブシの道はない。都会でさくらさくらと浮かれている頃、思わぬところでコブシがひっそりとさいている。花は嬉しくてこそ花であるという花やの言い分もあるが、コブシのように少し悲し気に咲く花もいい。
風光る1.jpg
 コブシの黄 風光るごごの ねぶたさ

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2025年03月10日

3.10東京焦土忌

東京爆撃1.jpg
 あの日、東の空は真っ赤に染まり揺らいでいた。
 時折、頭上からゴーという爆弾の落とされた音をききながら、ひとり防空壕から身を乗り出して東京大空襲の下にいた。
 家族はみなそれぞれに疎開し、空っぽの家にひとり頑張っていた。
 真夜中の空襲警報に起こされ、防空頭巾をかぶり鉄兜を背に、玄関わきのちいさな防空壕に飛び込む。
 頭上を編隊飛行のB29が切れ目なく飛ぶ。焼夷弾の束をつぎつぎと投下し、東京はB29の独壇場とかした。
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 米軍はベガスの北の砂漠に、日本家屋の街並みをつくり、これを破壊するにはと、焼夷爆弾のトン数を計算し、その通りに日本の都市に爆弾をおとしていったというから敵わない。
 浅草区、本所区、深川区、神田区、下谷区、日本橋区、銀座、有楽町と、焼夷弾爆撃第一号区、二号区と区分けしてM69焼夷弾を無差別に落としていった。
 東京無差別爆撃は3月10日未明に始まり、4月13日、4月15日、5月24日、5月25日で目的を達成、東京は見事な焼け野原になり、小さな公園からお寺、神社の境内までほとんどが焼死体で埋め尽くされ、敗戦まで放置された。
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 3月10日の東京大空襲で水道も電気も止まり、もはや暮らすことが不可能になった東京からやむ負えず仙台へ疎開した。
 東北線の切符を手に入れることは夢のまた夢、汽車の網棚にのって杜の都仙台までたどりついた。
 ………そして再び7月の仙台大空襲に出会った。

 それにしても東京はあの無差別大虐殺の3月10日を祈らないのか不思議だ。
 マラソンをやるよりも見渡す限りの焦土と化したあの日を思い出し、「東京焦土忌」として語り継いでいくべきではないか。
 東京マラソンは儲かるが、東京焦土忌は儲からないからやらないのか。
 

 
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2025年03月08日

アメリカ・トランプ不動産K.K

トランプ大統領.jpg アメリカ国旗地図.jpeg
 トランプ不動産からデンマークへ「グリーンランドをアメリカに売れ!!」
 トランプ不動産からガザ地区へ「ガザはアメリカが領有し、地中海の一大歓楽地をつくる」
 トランプ不動産からパナマへ「パナマ運河を返せ! 使用料が高過ぎる」
 トランプ不動産からウクライナへ「取引のカードを出せ! なければ今すぐ援助を差し止める」
 トランプ不動産からカナダへ「カナダはアメリカ51番目の州になればいい」
 ドナルド・トランプが大統領になって以来、歴史のいきさつもイデオロギーも無視して、世界中に国家的地上げ旋風が吹きまくっている。モラルもへったくれもないすべては地上げの案件となり、アメリカに利益をもたらさないものはてべて拒否する。
 判りやすい反面、資本主義の邪悪な面が丸出しで、これではリベラル社会主義がますます喜ぶばかり、資本主義社会の自由平等を国是として集まった国々は混乱に陥っている。
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 振り返ればアメリカという国は世界中の国に手を出し地上げで国家を作って来た。
 1803 フランスの財政逼迫に付け込んでミシシッピー川からロッキー山脈にいたるルイジアナを買い取った。ナポレオンは涙をのんだ。
 1819 スペインからフロリダを買収、テキサスを併合した。
 1849 カリフォルニア、ネバタ、を511億でメキシコから買った。
 1854 アリゾナ、ニューメキシコ州を320億で購入。
 1867 ロシア・ピョートル大帝からアラスカを131億で買い、49番目の州とした。
 1898 スペインからフィリッピンを649億で購入。
 1917 デンマークからバージン諸島買い上げ、526億。
 この地上げの延長線上に、トランプという地上げの専門業者が登場してきたという訳である。

 日本に対し、国家防衛予算を倍増しろといってきている。
 憲法改正して国防予算を引き上げれば良し、もたもたと「戦争のない世界を」等と念仏をとなえていれば、勝手にせい日本のためにアメリカ人を傷つける訳にはいかない。どうぞご勝手に、と核の傘を引き上げるのは確実だ。中国、ロシア、北朝鮮の脅威とは自力で戦ってくれ、と言われるのは眼に見えている。さあ、どうする日本と日本人は………。

 
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2025年03月04日

どっちの「ぎをん」がお好き?

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 祇園甲部のタウン誌に「ぎをん」がある。
 吉井勇の題字と溝縁ひろしの表紙写真に魅かれて、何十年ものファンになってきた。
 むろん祇園甲部の組合が発行元で青龍社が制作してきた。
 祇園の日々と通過儀礼などをなにげに取り上げ、祇園を支える人々のエッセイやらエピソードを綴って、昔のぎをんと今のぎをんをはんなりと伝えてきた。
 どこか素人くささがあって、不器用なりの紙面構成に味があり、祇園という古い花街にふさわしい小誌だった。
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 今年の新年号から編集が青龍社から京都新聞に変わった。体裁も今までの18cm角型からA5判となり、編集長は女性になった。
 259号までは、祇園町が好きだから祇園に生きてきたから、といった臭いの充ち溢れた「ぎをん」だったが、編集が変わったとたんJTBかHISがつくったようなパンフレツトにかわった。
 説明は尽くされているが、何故かよそよそしい。人間臭さのないカタログ雑誌のような「ぎをん」なのだ。
 そつのない編集が、祇園の紹介はするが、奥深い魅力が伝わらない。観光客やインバウンド相手の案内書になってしまつた。

 男性編集長の創っていた「ぎをん」から色気をぬいて、女性編集長の創る「ぎをん」になったというイマドキである。
 あなたはどっちの「ぎをん」を選びますか!

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2025年03月02日

新宿東口「二幸」前で

 アルタ閉店でテレビが騒がしい。
 話題のフジ・テレビが延々と放映していた「笑っていいとも」のダイジェスト版を流したり、閉店直前には生まれ変わった新しいビルに「来てくれるかな?」集まった群衆「いいとも!!」と合唱させたり、あの手この手で思い出のアルタをアピールしている。
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 振り返ればかってあのビルは、焼跡にポツンと残った「アルタ」ならぬ「二幸」だった。
 「二幸」は都内随一の食品専門デパート。少しばかりお洒落な食糧や舶来の高級品など必要なときは、新宿東口二幸へ行けば間に合った。
 今日テレビは、外めし、安めし、ラーメンで成り立っているが、二幸のころはより上等な番組が制作され、猫も杓子もタベモノ一辺倒ではなかった。
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 タベモノ情報はテレビでは粗末に扱われ、タレントが集まって料理を作る等というコンテンツは全く想像の外だつた。そうした時流に合わせ衣替えしたのが、二幸からアルタへの変身だったが………「笑っていいとも」も「フジテレビ」も没落の時を迎え、手に手をとってのアルタ閉店の時を迎えた。ひと回りして元へ戻ったというべきか。
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 「アルタ」はそもそもの「二幸」に戻ることがもっとも賢明な策だろう。いまこそ食品専門デパートなら生きていくことができる。世界の高級食品と日本の高級食品を集めて東京随一のグルメの為の専門デパートとする。
 海の幸・山の幸を集めて「二幸」とした創業者の志ふたたびなのだ。
 インバウンドの観光客も二幸へ行って舌を満足させる。
 ふところの寂しい学生は「新宿東口二幸」前で不毛の愛を確認することだ。 
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ひな祭りの顔と万博の顔と

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 この国に於ける人形と呪術の関係は深い。
 この風習の最大のものが、3月3日桃の節句である。
 古代中国では川に身を沈め邪気を払ったが、日本では人形に穢れを移し「流しびな」をおこなった。
 平安貴族の子供たちが楽しんでいた人形のままごと「ひいな遊び」と組み合わされて今日に伝わったのが「ひな祭り」だ。
平安ひな.webp   
 その昔は内裏雛二体だけのお飾りが、数を競うがごとく三段飾り五段飾り七段飾りと増えていったのは江戸時代からだといわれる。
 商人が流通を支配し富を蓄えるようになって、我が家の娘への願いとともに華やかになった。
 清純で美しく健康な娘になってほしいという願いは、紅・白・緑の「ひし餅」に託され、添い遂げる良縁への期待は「蛤のお吸もの」に、腰が曲がるまで長生きしたい願望は海老、先を見通せる暮らしには蓮、蓮根にたくした「ちらし寿し」へと、人形とともに行事食にまで願いをこめた欲張りな家内のまつりになった。
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 外にでない内なる祭りの雛飾りの華やかは度重なる奢侈禁止令をくぐり抜けてきたが、近頃は内に祀らず外の客引きに雛たちは動員されるようになつた。お蔭で街にあふれる娘たちも肉体を誇示し不健康な趣味と足りない脳にかまけたタレント紛いが圧倒的にふえた。ひな祭りの衰退と娘たちの実在が反応し、なるほど呪術とはこういうものかと納得している。
  
 「人形は顔につきる」と言われてきたが、人形の顔を見つめると時代の好みも反映されていて面白い。
 大阪万博の顔を見ると眼が腐るが、桃の節句の雛たちの顔は心落ちつく。
現代びな.jpg
万博人形.jpg 
posted by Kazuhiko Hoshino at 08:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする