2017年08月21日

絶望の過保護のカホコ

絶望の過保護のカホコ

 21歳にして …… バイトしたことない。
          一人で洋服選べない。
          いつも送迎付きで駅まで歩いたことがない。
 わが家にも同じ条件の人間がヒトリいるので、興味をもった。

 日本テレビの新水曜ドラマ、「過保護のカホコ」である。
 親離れできない、子離れできない、ありがちの三人家族のものがたりだ。日本テレビの水曜ドラマは、風刺力、皮肉力、において群を抜いているので、TBS系のいかにものドラマぶつた作品よりずっと気楽に見ていられる。子供もペットも女性もみな過保護に慣れきったこの国の心臓部を揶揄するブラックなコメディである。

 奇蹟の純粋培養人間に扮する高畑充希、下手なのか上手いのかよく判らないが、まあ印象に残る。
 娘への溺愛がすべての黒木瞳、愛情はにじみでていないが、困惑のさまは伝わる。
 保険会社に努める父時任三郎、娘が思い通りにならない父親の立ちすくんだ孤独が似合う。
過保護に気がつかない過保護だらけの家族の行き違いが笑わせてくれる。

 クスッと笑ったり、ブラックだったり、遊川和彦の脚本はノエル・カワード風な喜劇に仕上がっている。
 抗菌ビニールハウスから、雑菌だらけの世間に飛び出した、過保護のカホコに浴びせる
「お前みたいな過保護が日本を駄目にする!」言い放った作者の意図は、果たして視聴者に伝わっただろうか。
 ブラウン管の前には、過保護な絶望が寝そべっている。
posted by Kazuhiko Hoshino at 22:33| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする