2017年10月20日

ゲノム編集によって人間がつくられる

ゲノム編集によって人間がつくられる

 「ゲノム編集」の実用化が始まっている。
 こまかいことはともかく、人間ならびに植物の形状だったり、内容を自由に編集できるということだ。つまり病気になりたくない、死ぬまで健康でありたい。もう少し美人に生まれたかった、より背丈の高い男に生まれたい。これらはみな「ゲノム編集」の対象になりうるという話だ。
 編集といえば、画面の繋ぎ合わせで完成する映画の技術として認識していたり、テレビ番組のつなぎや、雑誌のページ構成のための技術として、コアな人たちにかかわることと思っていた人たち自身の問題として登場してきた。これからの人間はすべて「ゲノム編集」によってより優秀な人に生まれる、という期待ももてる。

 つい先日、北海道大学が大豆のゲノム編集に成功したと伝えられた。大豆が従来のものより150パーセントの大きさになり、味も落ちず、収量もより大きくなった。居酒屋のオヤジさんにとって朗報なのか、訃報なのかよくわからない。
 英国ではエイズや白血病の患者から細胞を取り出し、ゲノム技術で遺伝子を修復する研究が進んでいる。
 先端医療技術の分野でも、血友病について病気遺伝子をゲノム編集し、マウスの体内にもどして成功したと伝えられている。
 国際会議では、ゲノム編集は体細胞を基本にし、生殖細胞のゲノム編集については基礎研究に限り、ゲノム技術によって改変した生殖細胞は子宮には戻さない、という決定がなされたと伝えられる。

 日本ではようやく学術会議が、ゲノム研究のルールを検討する分科会を置くことを決め、内閣府の生命倫理調査会が、ゲノム技術の受精卵への応用は基礎研究に限って容認する、という決定をくだした。
 筆者はすでに人生のあらかたを消費してしまったので、いまさらゲノム編集に用はないが、あと10センチ背高に生まれ、もう少し記憶力のいい人間だったら、かなり異なる人生が送れたのではないか、という思いはある。
 A1や人工頭脳にまして、このゲノム編集の技術は、人間についての倫理を問いただす21世紀最大の課題であろう。
posted by Kazuhiko Hoshino at 12:35| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする