2017年11月02日

制服は時代とともに

制服は時代とともに

 制服には数々の思いがある。
 学生時代の制服といえば、なんといっても女子のセーラー服だった。あの子は立教、あの子は成蹊、あの子は山脇、あの子は女子学院、あの子は川村、ファースト・インプレッションはすべて制服のかたちからきた。
 襟についたラインが、白か、赤か、一本か、二本か、三本か、短いネクタイがついたり、スカーフだったりそんなことで放課後の見極め談義が白熱していた。

 長じて制服への関心は、スチュワーデス つまり今いうキャビン・アテンダントに移った。
大橋巨泉がイレブンPMのなかで、航空会社の制服が変わる度ごとに妙にはしゃいでいた。膝下か、膝丈か、それとも膝上何センチと意味のないレポートに興奮していた。今では乗客のほうは、ほとんどパンツやタイツになってしまったが、CAだけがタイトスカートを履いてサービスしてくれていると、感謝の心が倍増して嬉しくなる。

 食事の折、コックさんのかぶりものと白いコックコートにドキドキしたこともあった。
 清潔なコックコートをきりっと着こなしたシェフの風情に、つくる料理のレベルをうかがい知ることもある。
 洋食のコックさんは、やたらに高いそそり立つ帽子をかぶっているが、広い厨房で大勢のスタッフが働いているのなら納得するが、ひとりふたりの小さな厨房で高い帽子をかぶっているのは、漫画に近い。
 和食のコックさんが糊のきいたワイシャツにネクタイを締め、シングルのコックコートに白い前掛けをしっかりまいて挨拶に出てこられると、やっぱりもてなしの心意気が違うと有難く料理と向き合う。

 軽井沢では空前の別荘ブーム、三井の森でもあちこちで普請が始まっている。
 だぼだぼのニッカポッカが風を孕んで働いている。職人のあいだではこのダブダブ・ズボンを七分と呼び、足元の障害物や風の強さをしらせるセンサーになっているらしい。鳶の間ではダブダブの幅ひとつで仕事がわかるといわれる。首のしまったハイネックのシャツにベストを着、幅広の安全ベルトをしっかりとまいている。ぴったりとした地下足袋も高所作業の必需品だ。
 働く制服はたのもしく、頼りがいがあって、時代と共に少しずつ変わって行く。
posted by Kazuhiko Hoshino at 23:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする