2018年09月10日

関空という世界一のお荷物

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 陸上は混みあっているので海上に空港を作ろう、バブルに躍っているころの発想だった。
 あの頃の日本人はみんな頭のネジがすこし狂っていたような気がする。水深18メートルの海底に強固な岩盤があるから、そこに空港をつくれば絶対に安全で騒音問題も解決できる海上ハブ空港ができる。
 権威ある大学のせんせいたちが、慎重に調査してお墨付きをあたえた。こうして世界に開かれた嘘つき空港が完成した。

 以来、インバウンドの玄関として関西空港は世界にひらかれた。
 ところがどうしたことか一期島は3.4mも地盤沈下してしまった。護岸工事をいくらしても止まらない。50年にいちどの高波に備えて海面から5メートルも嵩上げしたのだが、今回の台風であっさりと破られた。
 いまでも年間6センチずつ地盤沈下はつづいている。南海トラフ地震がくれば、関空はそっくり水没するだろう、とすら言われている。
 ヤクザであれば、アタマを丸め、ユビを詰めてお詫びするところだが、権威ある大学の先生たちは、想定外だから、とケロリとしてる。

 空港へのアクセス橋はタンカーがぶつかってあっさりとずれ、使用不能となった。バックアップ用の橋はどこにも作っていない。
 設計段階のいい加減さが暴露された。一部では海底トンネル方式にすれば、航路問題も漁業権問題も解決できるという主張があったが、あっさりと葬りさられた。
 すべてはオリックスの金勘定と、無責任な権威ある先生たちのサジェスチョンが原因なのだ。

 地盤沈下の最適の対策といわれている護岸工事も、これ以上これ以上岸壁を高くすると、飛行機の車輪が引っかかって着陸できないという危機が待ち受ける。
 浸水した水も早急に排水して滑走路を乾かさないと、ウミネコが集まってきて大変なことになる。中部国際空港では2007年に一万羽以上のウミネコが集まって空港閉鎖に追い込まれたことがある。
 バード・ストライクは、巨大なジャンボすら墜落させてしまうのだ。かくして世界一の海上空港は、世界一のお荷物になりつつある。
posted by Kazuhiko Hoshino at 12:37| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする