2019年08月01日

感謝と妊娠の八朔

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8月1日、八朔の日は夏のお正月である。
 農村信仰では一年の半分を無事過ごせたことを神に感謝し、残りの半分もまた稔り多く無事に過ごせるよう神に祈る祭りなのだ。

 徳川家康は秀吉の策謀によって江戸を知行としてあたえられ、江戸に入府したのが天正18年8月1日だったので、正月に次ぐ祝日として8月1日を大名総見の日とした。江戸っ子にとっての八朔は、徳川さまのご入来だった。

 京都祇園町ではそもそもの俗信が根付いて、八朔のご挨拶は夏のお正月になっている。朝からお姐さんの家に集まった芸妓衆はみな絽の黒紋付に身を包んで、門前のお家元に日頃の感謝と芸道精進のご挨拶に出掛ける。それが済むと普段ご贔屓にあずかっているお茶屋をまわっておかあさんにお礼のご挨拶、花見小路は粋な黒紋付の左褄と、カメラおじさんでいっぱいになる。

 民間信仰で多いのは、嫁いでも子供のできない女性のために、子孕みの祈りが日本各地にある。改めて八朔に祈るところがみそなのだ。
 福井の八朔祭では、男性のシンボルを模ったご神体を抱えた天狗さまが、女性のおなかをたたいて歩く。 信州小谷村千国のまつりでも、男のささらすりが真っ赤な男根をみせびらかし、女たちをたたいて歩く。恥じらいを失ったおばさんは男根を握りかえすが、若嫁さんたちはキャアキャアと奇声をあげて逃げまどい、子孕みを願う。

 超高額の不妊治療に通うより、八朔の信心に励んだ方がはるかに妊娠の可能性があるかもしれない。



posted by Kazuhiko Hoshino at 15:36| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする