2019年08月19日

GE大不況は大丈夫か。

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 友人は横須賀にある米軍宿舎に住んでいた。
 宿舎のまえにはリンカーンのアメ車がおかれ、庭のスプリンクラーが音もなく芝生のみどりに霧をまいていた。三段ばかりの階段を上がって部屋に招き入れられたとき、一番さきに眼にとびこんできたのが、大きな冷蔵庫だった。白い曲面のドアの真ん中にジェネラル・エレクトリック……GEのマークが光ってみえた。友人はその冷蔵庫からコークを取り出し、「…暑いから」といいながら、すすめてくれた。
 これがアメリカ人の暮らしかと驚いたことを覚えている。当時の日本の家の冷蔵庫には氷がおかれ、井戸水で野菜を冷やしていた頃の話だ。

 発明王トーマス・エジソンと金融王モルガンによって設立されたGEは、伝説の電気会社だ。いまではアメリカを基点に原子力から航空機エンジン、家電、冷蔵庫から電球にいたるあらゆる製品を作っている巨大な多国籍企業である。30万人以上の従業員をかかえ、アメリカと中国における取得特許数では世界一といわれている。
 福島第一原発も、GEによって設計され創られた原発だった。

 その巨大なGEに巨額な不正経理の疑いが浮上した。会計監査の専門家ハリーマルコポロス氏とウオール街のヘッジファウンドが協力して調査し、175頁に及ぶ報告書が公表された。結果実に385億ドル、日本円にして4兆円に及ぶ不正経理が発見されたというのだ。その上まだ多くの子会社の経理不正があると睨まれている。

 この調査が正しく、不正経理が本当なら大変なことになる。当然CEOは退陣だろうし、処理を間違えば倒産も考えられる。その場合、GEの規模から考えてリーマン・ショック以上の経済連鎖をおこしかねない。 つまり世界不況の呼び水になる可能性すらあるのが、このGE不正経理発覚のニュースなのだ。


posted by Kazuhiko Hoshino at 14:27| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする