2019年08月27日

軽井沢の夏、パーティの夏

パーティ.jpg

 ようやく軽井沢の夏も終わろうとしている。
 昔は8月20日の旧軽井沢にあるお諏訪神社の仕掛け花火がお別れパーティーの役割をになっていた。
「ごきげんよう、来年までのお別れですね」「では東京で」いろいろと挨拶をかわして高原の短い夏に別れを告げた。

 七月軽井沢へくると、まず庭掃除に草むしり、雨戸を開けて風通しをしてから、侵入しているシケムシの退治、庭のバーベキューのための準備、椅子のふき掃除などなど初日はどこの別荘でもはたらき虫になっていた。

 二日目にようやく知人、友人宅に挨拶に出掛ける。手土産はたいてい紀伊国屋で調達、イギリス渡りのビスケット、バケットなどが喜ばれた。ホームパーティに招かれたり、それぞれのテリトリーのパーティにまねかれたりで、ひと夏の予定はあっという間にうまった。

 「やあ、それでは明日の昼は鮎にしよう」遠藤周作先生は中山道23番目の宿場、塩名田の竹廼家がお気に入りだった。質素な川魚料理やだが、千曲川の川風を浴びながら食す鮎の塩焼きは、ひと夏のグルメだった。目の前のヤナであげた鮎のほかにも、鯉のうま煮やハヤの唐揚げなど、田舎の田舎らしい廊下の傾いたたたずまいがなんとも懐かしい竹廼家だった。引戸も障子も開け放して風が抜けていった座敷が、いつかしめきってクーラーのすずしさにかわってからは、足が遠のいた。

 軽井沢の夏はとにかくパーティが多い。ホテルでやる華やかなパーティもさることながら、東京からシェフを呼んでの別荘のパーティ、8月生まれの合同誕生パーティ、友人のプリマがくるので椿姫をききながらのパーティ、小説家を囲んでのお話パーティ、同窓生のゴルフパーティ、バーベキューをやるので是非お出かけくださいというご馳走パーティ、お菓子修行の娘がフランスから帰ってきましたので新作お披露目パーティ、まで軽井沢の夏はパーティの夏である。

 失った都会のコミュニケーションが、軽井沢に生きている。 やはりスマホだけでは、寂しいのかもしれない。
posted by Kazuhiko Hoshino at 20:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする