2020年02月09日

立春大吉のご挨拶

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 節分を過ぎていただく年賀状には特別な思いがある。
「立春大吉」と書かれた文字に、第一の節気を無事におえたお互いへの祝福と祈りが込められているような気がする。

 子供のころから可愛がられ、未だに初釜でお世話になっている吉兆さんからは、世界の名物・日本料理を創始された湯木貞一さんの筆になる「立春大吉」の賀状が届く。いちはやく「世界の名物」と墨書した湯木のおじいちゃんの心意気に敬意をささげる。

 もうひとり「立春大吉」の賀状が届くのは、毒蝮三太夫である。
 あれほどの毒舌ながら、人情の厚さ深さにおいて彼ほどの芸人はいない。そもそもは学生時代からの芝居仲間なのだが、舞台で疲れ切った仲間たちをいつも楽屋で笑わせ、癒してくれたのは彼だった。立川談志の独りよがり、わがままにたいし、痛烈な野次をかませ、いつもまわりを大事にしていたのは毒蝮三太夫だった。
 表から読んでも裏から読んでも同じ「立春大吉」は彼にとてもふさわしく映る。

 本郷西片町でのこどものころには、曹洞宗のお寺さんから立春大吉のお札が届いた。魔除け・厄除けと教えられ、背伸びをして玄関の横に貼ったことを覚えている。冬至も春分も判らなかったこどもだったので、どうして節分も終わった今なのか不思議だった。
 こどもの頃は、お札より立春大福餅だった。神田須田町庄之助の春の七草のはいった立春大福餅は嬉しかった。、
posted by Kazuhiko Hoshino at 16:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする