2020年05月05日

五月の空に鯉のぼりがいない

鯉のぼり.jpg

 今日は端午の節句だ。
 事務所に多くのスタッフが出入りしていた頃には、この日は必ず鶴屋八幡の柏餅を積んでみんなに振舞っていた。
 事務所のベランダには小さな鯉のぼりを出して、男たちの仕事ぶりを祝っていた。六本木の空にも鯉のぼりがあがっていた。

 軽井沢は田舎だから当然鯉のぼりは上がっていると信じていたが、旧軽井沢にも中軽井沢にも追分にも鯉のぼりはない。男の子が生まれていないのか、それとも親は子供の健やかな育ちを念じないのか。
 三井の森にも鯉のぼりはいない。軽井沢の空に鯉のぼりはいない。

 愛する我が子が鯉のように逞しく、激しく流れ落ちる滝を登り、龍のように天を登っていくように、祈らないのは何故だろう。
 黒い真鯉は父と冬を、赤い緋鯉は母と夏を、青い稚鯉は春と成長を願って、風をのんで大空に浮かぶ景色は五月の空そのものだった。

 吹流しは家の魔除けになると祖父から贈られてきた。かってのよき日本の風景がどんどんなくなって行く。
 テレビでは家庭に閉じ込められた子供たちに、マスクの作り方やら手洗いの仕方やら一生懸命に教えているが、鯉のぼりの意味や作り方など教えてこの国の五月の空をとりもどすほうが、よほど素晴らしいとおもうが如何。
 ああ、鯉のぼりの上がった五月の青空を見たい。
posted by Kazuhiko Hoshino at 13:29| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする