2020年09月20日

マイ山が欲しい

霧の山.jpg

 山を買いたい人が増えているそうだ。
 コロナのお蔭で、夜の街を奪われ、他県からは邪魔者扱いされ、職場にいきたくともリモートと言われ、手狭な我が家に閉じ込められては、「俺の世界は何処だ!」と叫びたくなる気持ちは充分理解できる。
 そこに付け込んだのは、不動産屋だ。「どうです、この際山でも買いませんか? お買い時ですよ。」値段を聞けば、なるほど安い。百万前後から三百万も出せば東京では考えられないほどの「山」が手に入る。

 とりあえず山小屋など建てなくていい。自分の山にテントを張って、週末のバーベキューと洒落こめば万々歳なのだ。女房はアルコール・ランプのロマンティックな灯を想像し、子供たちもトンボ取りや、清流の魚釣りを想像する。
 春は花見にタケノコ掘り、夏は鮎つり、秋は松茸と、不動産屋はここぞとたたみ込む。コロナも気にせず好きな時に、好きなように使えばいいので、興味があれば今すぐ手付を、何分この山は人気がありますので…云々と見事に嵌まる人が急増中とか。

 猿やイノシシやシカ、立派な熊などの先住民がいることは忘れがちである。蛇も毛虫もモグラも生活しているのが「山」であることを忘れている。
 有名女子大を卒業した妻が、最も嫌うのは蚊であり、蛾であり、虫類だ。ましてやヤモリなど出ようものなら、この世のものと思われないほど騒ぎまくる。

 かくて山の初日の雑草刈りから、挫折がはじまる。
 山を楽しむにはそれなりの努力がないと楽しめないという現実がある。
 山を買う前に立ち止まって再考することをお勧めしたい。
posted by Kazuhiko Hoshino at 11:37| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする