2020年11月13日

表現の自由とイスラム教徒との闘い

シャルリ・エブド.jpg

 フランスとアラブ諸国の関係に危機が迫っている。
 マクロン大統領は「表現の自由は絶対に守らねばならない。なぜなら1789年のフランス革命以来我々が血の代償を払って手に入れたものであるから。風刺や批評を失った文明は我々にふたたび暗黒をもたらすだろう。」
 この声明に対し、トルコのエルドアン大統領をはじめ、パレスチナのハマス、イランのハッサン・ローハニ大統領など50ヶ国以上のイスラム協力機構が噛みついた。「フランスの特定の政治家によるイスラム世界とフランスにとっての有害な談話である。」 
 クウエートやカタールでは、フランス製品の不買運動まで起きていると伝えられる。

 原因は2015年に起きたフランス風刺雑誌「シャルリー・エブド」によるイスラム教預言者ムハンマドの風刺画である。
 イスラム狂信者がシャルリー・エブド社に殴り込み、編集スタッフ、画家、など12人を殺戮した。以来シャルリー・エブド社はへこたれることなくイスラム教の預言者ムハンマドに対する風刺を続けてきた。

 2015年のシャルリー・エブド社襲撃についで、
 2020年10月16日にはパリ郊外の中学校教師サミエル・パティさんが首をきられて殺された。
 同じく10月29日には、ニースのカソリック教会で、イスラム教徒により男女3人か、殺害された。

 預言者への冒涜だといって風刺画をけっして許さないイスラム世界の価値観が真っ向からフランスの文明に挑んできた。
 フランス側も風刺や批評は我々の権利であると主張し、一歩も下がる気配はない。
 表現の自由が勝つか、宗教の尊厳が勝つか、共産主義と資本主義の対立にも似た世紀末の争いである。


posted by Kazuhiko Hoshino at 19:59| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする