2017年08月01日

鰻が美味すぎる

鰻が美味すぎる

 あまりに暑いので鰻のことを書く。
 鰻といえば、歌人斎藤茂吉にとどめをさす。茂吉の一生は鰻とともにあった。
「うなぎ時代」「うなぎ・鰻時代」「鰻時代」「うなぎ・鰻・ウナギ時代」「ウナギ時代」作品表記によって茂吉のウナギとの関わりが理解できる。それほどに茂吉はウナギを愛し、ウナギを食した。
 元旦早々にうなぎを食べ、三ケ日毎日うなぎを食した年もあった。回診して疲れたら鰻、映画を見て鰻、日米開戦のニュースを聞いて鰻、茂吉の毎日は鰻でなりたっていた。

 少年の頃、客人とともに鰻はあった。客によって仕出しの鰻はどんぶりだったり、重箱だつたりした。ごくまれに肝焼きがついてきた。
 長じて鰻懐石を覚えたのは、赤坂山王神社の境内にある「山の茶屋」だった。このうなぎ屋は大磯の吉田茂さんの家まで届けていると聞いてびっくりしたことを覚えている。その頃の「山の茶屋」は一座敷に一客しかとらず、いつ訪れても静かな森の静かさが迎えてくれた。

 「竹葉亭本店」に凝っていた時もあった。離れの座敷の文人風が好きだった。竹葉亭のふっくらとした鰻の香りと部屋の空気がこんなに合う店はなかった。業界の粋人が集まって句会を開いていたこともあった。

 パリのファッション街、フブサントノーレ通りの一角には麻布野田岩のパリ支店がある。パリへ行くと一度は「野田岩」に顔を出す。男性のフランス人フロアはいいのだが、着物姿の日本人女性の尊大な態度が気になる。なにかカン違いしているのだ。たかがウナギ、されどウナギなのだ。

 近頃はスーパーの鰻もだいぶレベルが上がってきた。酒に浸し、チンするとそれなりに美味い。さとうのごはんの「つや姫」に載せてたべると結構楽しめる。
 がやっぱり、赤坂「重箱」のうなぎを忘れることはできない。庭も座敷もすべてがうなぎなのだ。




posted by Kazuhiko Hoshino at 15:16| Comment(1) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
上野の伊豆栄さんに良く行きました。
上野公園内のお店で色々な方にお目にかかりました。
ウナギはとんとご無沙汰で…
山椒だけ宅に用意してありますw
Posted by ふくだ かよ at 2017年08月01日 17:42
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