2017年10月13日

鍋の季節がきた

鍋の季節がきた

 もはや鍋の季節の足音がきこえてきた。
上田別所平の山のうえでは、まだ「松茸鍋」が奮闘している。よしず作りの簡素な山小屋で松茸のいろいろをふるまってくれる。人間とは強欲なもので、松茸の香りを味わいながら、思いははやくもフグすなわち「フグ鍋」に思いはとんでいる。

  ふぐちりにしようか、やはり大皿いっぱいに広がったふぐ刺しからいこうかと、食欲が独り歩きする。
 ふぐについては食欲というより、通過儀礼に近い。だから本場では「福」と敬称されている。大分臼杵産の天然とらふぐを腹いっぱい食して福を頂きたい。
 本場からきた丸の内の山田屋も、銀座の福和も、ともに臼杵のふぐを売りものにしている。

 魚の鍋に君臨するのが「ふぐ」とすれば、鳥の鍋ではやはり琵琶湖の「かも鍋」にとどめを刺す。
 鴨だけではだめどす、水菜の旬がきたらご案内します、という祇園の冨美代さんが、忘れられない。 ゆったりとした座敷で鴨と水菜だけのシンプルな鍋が嬉しい。

 極端だが、江戸っ子としては冬の「どぜう鍋」もはずせない。せっかちな江戸っ子のために火の通りの早い浅い鉄鍋に、ネギの刻みをいっぱいのせて食すどぜうの丸が、寒さを吹っ飛ばしてくれる。
 江戸風情の大座敷の活気にあふれた浅草・駒形どぜうがぜひもの。

 冬の鍋の国民食はやはり「すき焼」にとどめを刺す。家でやってもよし、外食でもよし、すき焼きは幅が広い。アメリカン・ビーフから米沢牛・松阪牛まで、懐ぐあいでどうにでもなる。
 出汁で炊いてしまう関東風よりも、肉の一枚、一枚を丁寧に焼き上げる関西風のほうが好みだ。
 鍋類も概して関東のものより関西のほうが美味いのは何故だろう。
posted by Kazuhiko Hoshino at 23:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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