2017年11月30日

パリに戻ってきたPARISコレクション

パリに戻ってきたPARISコレクション

 2018年春夏のPARISコレクションがようやく終わった。
 伝統あるパリ・オートクチユールの春夏と秋冬に分けたファッション・プレゼンテーションは、それぞれのメゾンのオーナーが変わって少しカタチが変化するかとおもったが、全く影響なく相変わらず一年二回のショー形式を踏襲している。現在パリの多くのメゾンを支配しているユダヤ系資本が考えても、これ以外の有効なパブリシティ戦略は浮かばなかったのだろう。

 さて来シーズンのコレクションで目立ったものと言えば、… 圧倒的なバリ回帰現象だった。
 世界中で猛威をふるっているカジュアル一辺倒のストリート・ファッションに対し、アンチ・テーゼを表現するには、パリという原点に戻ることが最速最良と多くのメゾンが考えた。つまりモードの再興をめざす舞台として、ふたたびパリに帰ってきたともいえる。
パリでしか創作できないものを目指して、選ばれた背景ももっともパリらしい場所が選ばれて、それぞれの個性をきそった。

 エッフェル塔を望むトロカデロ宮殿の庭を選んだのは、サンローランだった。日没とともに始まるエッフェル塔の電飾に合わせて、ショウが開かれた。モデルたちはエッフェル塔を背に晴れやかに登場した。まさにパリの物語とファッションが一体化した瞬間だった。

 オペラ座ガルニエ宮の回廊を舞台に、豪華絢爛な空間とリアルクローズの対比を演出したのはバルマン。そこにはこのパリでしか体験できないタイムレスな美の世界が次々と登場した。

 ルイ・ヴィトンは、ルーブル美術館地下の昔の城壁のあった空間をバックに、ロココティストとスパーティブの融合を試みた。この空間はルーブルの地下に存在する不思議な歴史的空間で、筆者も二年前ここで写真作品をディスプレイした。

 パリ装飾芸術美術館を会場に選んだのは、ディオールだった。ディオールはアートと伝統をモチーフに創作し、夢のクチュリエを提示した。

 デザイナー達は一様にパリでしかできないものを目指し、ジョセフ・アルシュザラはニューヨークで10年重ねてきたコレクションを畳んで、パリ市庁舎でショーアップした。パリ市庁舎を舞台に発表したのは、ドリス・ヴァン・ノッテンもいる。市庁舎のもっている荘重さがファッションにマッチするというのもいかにもモードの都らしい。
 ビジネスのニューヨークから、創造のパリへ、 この傾向はしばらく続くような気がする。。
posted by Kazuhiko Hoshino at 21:33| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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