2018年08月11日

元気甲斐のその後……

元気甲斐のその後……

 夏になると「ひまわり」の写真が撮りたくなる。
 八ヶ岳南麓の北杜市明野のひまわり畑は中日本随一のスケールと手入れで、60万本のひまわりが咲き誇る。先年デスクが現地へいき、細かい情報を入手してきたので、夏休み前急遽撮影にいくことになった。デスクは毎日、開花状況をチエックし、お天気を気にして金曜日なら大丈夫、午前中明野は晴天ですと、結論をだした。 朝6時軽井沢出発、8時に明野につけば、駐車場も確保できます、とのこと。

 どうせ山梨までいくのだから、もうひとつ何か欲張ろうということになった。
 ふとひらめいたのが、33年前テレビ朝日が「探検レストラン」なる番組でプロデュースした、小淵沢の駅弁「元気甲斐」のその後であった。その番組でかかわったいろいろのなかでも、元気甲斐はかなり話題をよび、駅弁を超えた駅弁として人気を呼んだ。があれから33年も経っていれば、消滅しているかもしれないし、残っていてもなんの面影もない別のものになっている可能性もある。
 ネットでみたところどうやら元気甲斐は生き残っていた。電話をすると小淵沢の駅弁売り場で朝10時30分以降なら受け取れるということだ。ひまわり撮影を9時半に終わらせ、小淵沢駅に直行、駅弁を手に入れて軽井沢に戻れば、12時半には冷房完備でゆっくりと元気甲斐を、という予定をたてた。

 ヘタウマの画家安西水丸による包み紙はそのままにのこっていた。八ヶ岳の麓をヤッホーとばかり走る機関車、八つの山の海抜と名前が丁寧に描かれたイラストは、心温まる素朴で稚拙なタッチが嬉しい。製造元は山梨唯一、大正7年創業の駅弁屋丸政。
 田舎では珍しい二段の折詰め弁当、一の重は京都の料亭菊乃井さんの工夫、二の重は東京味処吉左右の工夫、東西それぞれの料理人が競っている。

 蓮根のきんぴら、山女の甲州煮、ふき・椎茸・人参の旨煮、こんにゃく味噌煮、カリフラワーのレモン酢漬、ぜんまいとお揚げの胡麻和え、セロリの粕漬を添えたくるみご飯の一の重は、さすが京都の料亭らしく、薄味ながらそれぞれの食材の味が際立って、これは美味いの評価だった。
 二の重では栗とシメジのおこわがベースなのだが、鶏の柚子味噌和えがやたらに大きくバランスを崩し、豚肉巻きのアスパラも細いくせに固く、神経が行き届いていなかった。わかさぎの南蛮漬けと山午房の味噌漬けは無難。
 これなら一の重だけをさらに工夫してして元気甲斐を存続させたほうが、いいのではないか、というのが結論だった。

posted by Kazuhiko Hoshino at 12:32| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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