2018年08月27日

一帯一路という侵略戦争の実相

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 領土欲に燃える習近平政権の「一帯一路」のメッキが剥げかかっている。東南アジア、南アジア、中東、欧州など60ヶ国以上の国・地域で、道路、鉄道、港湾、空港、通信網などへの投資をすすめ、インフラ整備を計るという崇高な目的のために、先進各国に投資を勧誘した。イギリスを始め多くの国々が共鳴し、乗らなかったのは日本とアメリカだけだった。ところが今、後進国の経済成長を助けるといったスローガンの実態は、植民地政策だったという非難が起こっている。

 93才のマレーシア首相マハティールが老体に鞭打って北京に出掛け、「一帯一路」の主要事業であったマレーシア東海岸鉄道の計画中止を申し入れた。貸付予算810億リンギット(円換算約2兆1800億円)だが、さらに膨張の見込み、同時に40億リンギットのガス・パイプ事業の中止ももうしいれた。対中国の借金がふくらみ、ほおっておくとマレーシアの倒産を予測し、危ないところで防いだのだ。

この事件には前段階でのスリランカの例がある。スリランカでは首都コロンボの250キロ南に位置する漁村ハンバントタ巨大な港わつくることになった。一帯一路の名のもとに13億jを融資、港は2010年に完成したが、港からジャングルを抜けて幹線道路に接続する道路がなく、運用できない。そこで道路建設を中国側に要求したところ、年6.3パーセントの高利を要求され、初めてカラクリに気がついたが、間にあわない。港には2012年には12隻しか訪れずれなかった。さらに一帯一路の計画は1日一便しか飛ばない空港建設にも及んだ。2億jをかけて建設されたラジャパクサ国際空港は利用客は1日10人程、飛行機の格納庫は穀物格納庫に転用され、地元では「世界一寂しい空港」と呼ばれている。親中政権のおかげで債務は膨れ上がり、今年の元利支払額は28億4千万jにのぼる。新政権は中国に対し、債務再編を要求したが、北京は認めず、金利を支払うために更に中国の銀行カラローンをうけるという負のスパイラルに陥った。
 結局、スリランカはハンバントタ港の使用権を中国への借金の片として明け渡した。中国はインド洋進出のあしがかりとしてスリランカの港を手にいれたのだ。

 さらにパキスタンでは、一帯一路の結果、債務危機に陥っている。中央銀行の外貨準備は90億jしかないが、今年の外貨支払は127億ドル、困ったパキスタン政府はIMFに救済をもとめたが、IMF最大の出資国アメリカは「中国や中国の債権者のために資金を使う根拠はない」と冷たい。パキスタンはいま、丸ごと中国になるか、属国になって生き延びるか、いずれにしても亡国に直面している。

 「世界を支配するには二つの方法がある。ひとつは剣をもって支配する。もう一つは、負債を負わせて支配する。」アメリカ独立の父、ジョン・アダムスの言葉だ。南シナ海に巨大な基地を建設した中国はいまインド洋に進出すべく、あらゆる手をうっているが、あまりにあこぎな植民地政策、領土的野心に沿岸諸国はみなあきれ果て、「一帯一路」の欺瞞から飛び降りようとしてる。
posted by Kazuhiko Hoshino at 18:10| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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