2019年05月06日

千曲川のほとりの大きな

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 十連休のさなか、東へ行くと人ばかりなので、南へ行きましょうというお誘いにのって佐久へ出かけた。
 佐久大橋の近く野沢の千曲川河畔にある中嶋公園、静かで広々としたたたずまいがなんとも気持ちよかった。手入れの行き届いた公園の樹木、日本中がお休みというのに、植木屋さんだけが小枝を入れた竹籠をもって働いている様が、良き時代を思わせた。

 見事なのは柳の大木、二人がかりでようやくかかえられそうな柳には、新芽をはらんだ柳のたおやかな枝がそよいで素晴らしかった。
 風のままに静かにそよぐ柳をみていると、風を楽しみ、風とともに生きている柳がうらやましくなった。こんなに立派な柳の木は信州ではみかけない。

 ブータンの都、ティンプーの河原にそよぐ柳の訴えるような静けさに心ひかれたことを思いだした。ヒマラヤの白い山々を背景に、柳の若いみどりがきっぱりと清潔な春をみせてくれた。

 九州柳川の掘割にそよぐ柳も素晴らしかった。透けた柳の向こうから嫁入り舟がきた。川面に映る花嫁さんに祝福の拍手を贈った昔を思い出す。柳の若いみどりと、真っ白な角隠しと、少し狭い掘割が一幅の絵のようだった。

 明暦3年、振袖の大火に焼け残った真田中屋敷を江戸から移築したのが、中嶋公園と知った。故あっていま屋敷は鹿教湯にいってしまったが、この柳ひょっとして江戸の下町から引っ越してきたのかもしれない。
 江戸干拓の風景となり、振袖の大火をくぐり、いま千曲川のほとりにそよいでいる、柳のあまりの立派さに妄想は果てしなく広ろがった。




posted by Kazuhiko Hoshino at 13:35| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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