2019年10月15日

停電と倒木

D台風ブログ倒木4.jpg

 「こちらご高齢ですから、町の避難所にお移り下さい。」「はい、有難うございます。でも、うちは大丈夫ですから。」
 「町からの指示がありまして、風越の体育館に避難所が開設されています。是非そちらへお移り下さい。」「有難うございます。あとは自己責任で頑張りますので、どうぞご放念ください。」そんなやりとりを繰り返し、覚悟をきめて自宅にいた。
 崖のうえの我が家は庭の土地が崩れたら終わりだが、川からは遠く洪水の恐れはない。裏山が崩れるとか、目の前の斜面が崩れなければ安全である。何の根拠もないが、祭の取材で遠山郷などに出掛けた時、まま徹夜になると近所の公民館が解放される。徹夜の祭りのなかで仮眠をとるが、公民館の板の間はバツゲームに近い。毛布一枚で板の上に寝ると、あと三日間は身体じゅうが痛む。その痛さを知っているのでどうしても避難所は避ける。

 相方は遠くの知人やら、お弟子さんの電話でホテルを勧められ、その気になっていたが、ホテルも先の見えない天災では備蓄も少なく、簡単には泊めてくれない。町内のレストランも暖簾を降ろして休んでいる。停電と断水に襲われては、カフェも開店休業。美容院もボイラーが焚けないのでお休み。予約してあった寿司やのママから、「どうしましょう、命を守る様にと言われているときに、お寿司でもないでしょう。うちは構いませんのでキャンセルになさいますか」有難い電話である。

 間もなく紅葉を迎える森のヤマウルシ、ナナカマド、シラカンバ、そしてイロハモミジ……紅葉狩りにくる友人に時を合わせて紅葉で迎えられるか、と見上げる不安に、「停電なのでスマホの充電にソケット貸して」という現実にハタと近所の倒木に想いが戻される。
 雪に弱い軽井沢に、近頃では台風に弱い軽井沢がくわわった。森のあちこちに異常に樹木の好きな都会人がいて、倒木の迷惑や折れた木の電線切断もかまわず権利を主張する。困った風潮だが行政も手がでない。遠くの都会から木の好きな住人がベンツで戻るまで、中電も町の責任者も待つしかない。そのうえ、この倒木は最愛の木だから、知らない業者には切らせない、そんな別荘族がいると聴いてはなんともやるせない。

 中国、ロシア、北朝鮮、周りから核ミサイルを向けられていても、国防軍を認めないオバカな日本人と、双璧をなすオバカな都会人である。
posted by Kazuhiko Hoshino at 16:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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