2019年12月04日

蕎麦好きの蕎麦ざる

黒竹そばざる.jpg

 蕎麦好きなので、あちこちの蕎麦やにいく。
 東京での蕎麦や巡りも充分したのだが、それでも蕎麦やに行きたがる。
 六本木にいたころには、麻布更科にずいぶんと世話になった。ホーム・パァティーに御前そばの50人前をもってきてもらったこともあった。
「いらっしゃいいいぃー」で迎えてくれる神田のやぶも懐かしい。久しぶりに12月は蕎麦にいこうということになって、淡路町の松やか、麻布十番の堀井更科、どちらにしようかと相談がまとまらない。結局わかりやすい堀井更科で令和元年の蕎麦終い、という結論になった。

 美味い蕎麦やの蕎麦ざるはなかなか良いということに気がついた。取り寄せの蕎麦には念をいれても、我が家の蕎麦ざるはすこし残念なのだ。もう何十年も使っているのだから、この際、ふだん使いの蕎麦ざるを奮発しようということになった。

 国産の竹造りに限る。日本の竹は工芸においても実用でも最高の素材といえる。茶道具から花器、花入れ、バスケットに手提げ、背負い篭、シャンデリア、日常の普通から超高級まですべてに対応する素晴らしい素材だ。
 端正な竹の網目の美しさ、使い込めば使い込むほどの艶、直線に曲線にすべてに順応するシナやかさ、まるで恋する女性のような、古女房のような、しなやかで丈夫な個性の持ち主である。

 さて蕎麦ざるだが、マルとシカクでは丸にきまっている。直径は21cmから22cmほどがいい。網目が美しく繊細で少しばかり個性的なザルがいい。シロ竹、アオ竹、クロ竹、虎斑竹、色はそれぞれにあるが、いまさら青竹の蕎麦ざるでは面白くないので、結局決まったのは「黒竹・戸隠風・蕎麦ざる」 工人によれば、竹を騙しながら美しく編み上げるのが、腕の見せどころだという。



posted by Kazuhiko Hoshino at 16:46| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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