2019年12月17日

マルセルさんとの出逢い

堀井更科-2.jpg

 今年最後のミーティングは何処に? となれば、当然「蕎麦に限る」。
 淡路町の松やにしようか、神田の藪も捨てがたい、いっそのこと麻布十番は「堀井更科」でということになった。
 御無沙汰のうちに十番の景色も随分かわっていた。豆源はビルになったし、角には成城石井もある。中ほどに堂々たるディーン&デルーカがあり、京都鼓月もある。
 看板の立派さは入口の永坂更科と出口の堀井更科だ。年末ともなれば立て込んだ店内に蛤そばと牡蠣そばがめだっている。が、堀井更科にきてさらしなを頂かないわけにはいかない。柚子を練り込んだ更科の繊細さに多いに満足した。
 帰りに石寺さんからクラブ・ハリエのバームクーヘンとファロのマスタードをいただいた。

 帰途なにげなく拾ったタクシーに奇跡がおきた。タクシーはジャパン・タクシー、ドライバーは外人だった。登録証の名前をみるとナントカカントカ・マルセルとある。
 マルセルさんはイタリアの方ですか。いいえ僕はフランス人です。……ノルマンディの生まれです。実は二年前ノルマンディを歩きました。あっちこち行きましたけど、オンフルールや、連合軍の上陸した海岸や…でも一番好きなのはイズニーのチーズやバターです。
 彼は飛び上がって喜んだ。僕の生まれ故郷です。ファロのピノノワールのマスタードも今もっています。故郷の食べ物のはなしに彼はすっかり喜んでアッという間の東京駅だった。メルシー! フランス訛りのフランス語に送り出されて新幹線にのった。
 東京でただ一人のフランス人ドライバーにめぐり会う、こんな奇跡もたまにあるのだ、と人の縁に考えさせられた。
posted by Kazuhiko Hoshino at 15:15| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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