2020年09月21日

もったいない東京ミズマチ

東京ミズマチ.jpg

 浅草といえば、雷門から仲見世を通って浅草寺、六区、そしてかっぱ橋道具街。
 近頃はかっぱ橋を冷かして雷門のほうに向かうと、東京スカイツリーが意外に近くに聳えていてびっくりする。桜の季節になると、江戸のむかしの隅田公園を思い出すが、水辺のあじけなさから隅田川を望みたいと、思わなくなった。雷門から東に足が向くのは、水上バスで川下りをする時と、長命寺の桜もちが食べたくなった春ぐらいのことである。

 そこに「東京ミズマチ」が誕生した。
 東武浅草駅から東京スカイツリーにいたる遊歩道と商業施設が、そこを走る鉄道の高架下に誕生した。隅田川を渡る鉄道橋にそって「すみだリバーウォーク」という人道橋が誕生し、その延長線上に14軒のショップ、ホステル、レストランなどが展開している。浅草の新しいコミュニティ・スポットだという。
 スカイツリーのある「東京ソラマチ」に対し、水辺のある街だから「東京ミズマチ」それが浅草という江戸の表情をもった街とつながるのだから、こんなに嬉しいことはない。

 地元で人気一番大福餅の「いちや」、表参道のお洒落なパン屋「むうや」のフレンチトースト、日本橋クラフトビール、グルメ・バーガー、ホステル、コンビニなど一通りの店はそろっている。ただ時間を無駄に過ごせるベンチや水辺を見つめるだけの空間はとぼしい。

 ボストンのチャールズ河沿いのような人間を包み込んでくれるような温かさはない。ボストンのミズマチでは、昼寝をしている人あり、パラソルをたてて、日光浴をしている女性あり、日がな読書をしている学生あり、次々とジョギングで駆け抜ける人々、散歩する老夫婦と人生を無言で見つめてくれる暖かさがある。
 この国では直ぐに商業施設、というより商売の道具立てで満杯にしてしまう。
 せっかく大川に面した、北十間川に面したまちづくりとして、より江戸っ子の暮らしに豊かさをもたらしてくれるアイディアがなかったのだろうか。
 町ずくりのイメージが幼くて貧しいのだ。
posted by Kazuhiko Hoshino at 15:40| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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