2020年03月31日

レオンポケットの行方

レオンポケット.jpg

 この夏、ソニーが満を持して打ち出そうとしていた「レオンポケット」が行場をなくしている。
 レオンポケットって何? と思われる方も多いとおもわれるが、要は「瞬冷冷却服」、つまり日本の異常高温の夏を乗り切る切り札になるはずだった冷却システムのついた服のことだ。
 五輪観戦時の熱夏を避ける救世主になる予定であり、ウオークマン以来ソニーの名声をふたたび世界中に知らしめる絶好の機会ととらえていた。

 ファンを使った空冷式の冷却装置は昨年の夏圧倒的な話題をひろったが、ソニーの仕掛けるのは、スマホで温度調節できる冷却デバイスを使った「レオンポケット」だ。
 電圧をかけると熱が移動するペルチェ素子を使い、首元を直接冷やす仕組みで、バッテリーが持つ限り冷たさがへたる心配はない。専用のインナーに装着すれば目立たずに着用できるのも魅力、五輪観客や夏のサラリーマン待望の商品だったが、武漢コロナのお蔭で商機をいっしたというところか。

 ワークマン、ミズノはファン付作業着、デサントはフロントファスナーを開けたままでも冷却効果をえられる「デサント・クールJAC」、アオキは「クーラー・ベスト」と各社夏の高温対策にのりだしているが、みな一様にオリンピックの腰折れで生産調整、宣伝調整にはいっていると聞く。
 日本の夏を変えると頑張っていたソニー、果たして来年の夏まで在庫がもつか、その辺が心配である。
 「レオンポケット」ガンバレなのだ。
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2020年03月27日

夜8時の拍手

シャロンヌ通り.jpg

 パリ11区シャロンヌ通りに住む友人Tomo & Yukiからのメールである。

 夜8時になるとあちこちのアパートから拍手がきこえてくる。
 お医者さん看護師さんその他大勢の医療に従事する人々への、感謝と応援の拍手だそうだ。
 拍手はアパートの中庭のあちこちからもそれぞれの想いをこめてきこえてくる。昨日の晩にはお鍋をたたく音まで加わったと書かれていた。

 ひときわ明るい窓が開けられ、立派な髭をたくわえた紳士が現われる。堂々としたテノールで「誰もねてはならぬ」オペラの歌曲が歌われる、あちこちの窓が開いてそれぞれに聴きいる。窓辺の椅子に座って静かに聞きいる老夫婦、手を振りながら乗り出してきく子供達、新婚の若いカップルも窓をあけ小鳥とともに耳を澄ましている。
 オペラ座も閉鎖され、彼の歌うべき舞台も奪われてしまった。せめて近所の人々にでも聴いてもらえたら。外にでることは一切禁止されているので、我が家の窓から天に向かって歌う。路地をへだてた向かいの人々も彼の声にききいる。窓から窓に広がるオペラの響き、あちこちの窓からの拍手は、彼の耳にはオペラハウスのアンコールに聴こえたに違いない。

 外出をするときはいちいち許可証をもって出ねばならず、それでも初日には400人のフランス人が捕まり、三日間ですでに4000人のパリジャンが捕まったそうだ。アパートに閉じ込められた二人には静かな絶好のときと捉えて過ごしている、と結ばれていた。
  パリから届いた武漢コロナの日々と、そこにあるいかにもバリジャンならではの心温まる拍手の夜のお手紙でした。
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2020年03月26日

嘉永2年お雛様の祝い膳

享保雛.jpg

 長野から長野電鉄に乗る。市内は地下鉄になっている。
 JKの賑やかなグループや湯田中温泉の女将さんでもあろうか、粋な小紋の女をよこめに久しぶりの地下鉄だった。昔は東京東急の路線を走っていたという昭和の香りのする電車である。

 善光寺下をぬけて地上にでると、そこは雪国だった。
 信州須坂にある田中本家美術館で今日は、嘉永2年3月の五代当主田中主水の初孫初節句の祝い膳の会だ。
 豪商の雛人形は京都で三井総本家のお雛様の色々を見たことがあった。青山の根津美術館では、虎屋さんの黒川家に伝わる人形展があった。
そのいずれもが日本を代表する旧家だったので、いわゆる享保雛から現代まで、娘を想う、孫を想う親のきもちが、人形のしつらえに現れ素晴らしい体験だった。
 須坂の田中本家も地方の豪商とはいえ、須坂藩最大の商家だけあってお料理の組み立ても素晴らしく、贅をつくしたお魚料理や懐石に沿った山海の珍味に舌ずつみをうった。

 なにより御当主田中宏和さんの説明が楽しく、一歩引きながらも品のある冗談を散発して楽しませてくれた。
 座敷のそとは音もなく降る雪で、雛のまつりのご馳走に雪のご馳走を重ねた至福のひとときであった。
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2020年03月21日

シルク・ド・ソレイユ95%解雇

シルクドソレイユ大舞台.jpg
 ラスベガスのストリップからショウのネオンが消えた。
 ショウビジネスに関わってきた身としてこんなに寂しいことはない。
 ショウを勉強するのなら先ずパリ、そしてニューヨーク、仕上げはラスベガスというのが若いころからの不文律だった。ショウ・ビジネスはそれ以外の世界には存在しなかった。宝塚、日劇、国際とこの国にもショウはあったが、ニューヨークやヴェガスのショウには比べものにならなかった。
 宝塚はキレイだったが少女趣味にとどまっていたし、日劇には世界の民族舞踊というテーマがあったが短期公演だったために採算がとれずに幕を下ろした。国際は劇場があまりに大きく、下町風な良さはレビュウから洗練さを奪った。

 現在世界のレジェンド・ショウの95パーセントを制作しているシルク・ド・ソレイユが、武漢コロナの直撃をうけスタッフ・キャストの95パーセントに及ぶ4679人を解雇すると3月19日に発表した。
 もとはカナダの火吹き大道芸人ギー・ラリベルテによって設立されたシルク・ド・ソレイユは、余りにも規模が大きくなりすぎ、現在株の持分はTPGキャピタルというジャンク・ファンドが60パーセント、中国の復星国際が20パーセント、ケベックの預金ファンドが10パーセントという株主によって運営されている。
 日本人も60人のダンサーとサーカスマン、ヴァイオリン3名、衣裳デザイナー1名が参加しているが、恐らく皆解雇されたのだろう。

 ベガスでは MGMグランドホテル(Kaカー) ホテル・ベラージォ(Oオー) トレジャー・アイランド(Mystereミスティール) ニューヨーク・ニューヨーク(Zumanityズーマニティ) ミラージュ(Loveラブ) ルクソール(Criss Angel Mind Freak Live) マンダレイ・ベイ(Mickael Jackson One)などストリップにある大きなホテルのショウをほとんど製作しているが、彼らのショウは劇場機構からすべて作り変えるため、他のショウを入れることは不可能なのだ。

 コロナのパンデミックが収まったのち、この全員解雇に近い状況からどう立て直していくのか注目したい。その時がきたら再公募してオーディションにかければいくらでも集まると考えているのかもしれない。ショウ・ビジネスの非情な過酷さが武漢コロナを機会にあぶり出され、ノー天気な日本人には代えっていい薬かもしれない。
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2020年03月19日

Twitter始めました。

コロナの暇つぶしに、いつまで続くかわからないTwitterをはじめました。
どうぞよろしく。

アカウント:Hoshino.K@karuizawa321
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2020年03月17日

パリからカフェが消えた

ラロトンド.jpg

 武漢コロナのお蔭で、パリからカフェが消えてしまった。
 パリにとつてカフェは空気そのもので、街角からカフェが消えたらパリは生きていけない。

 サルトルは「レ・ドウ・マゴ」の5階に住んでいたし、モディリアニは「ラ・ロトンド」で、ピカソや藤田嗣治は「ル・ドーム」で若い夜を費やしていた。
 Kづくめのシックなジエンヌが働くトロカデロの「カレット」も閉めている。せめて彼女たちがコロナに感染することなく、ペントハウスで静かに過ごしていてくれたらと祈るばかりだ。
 エッフェル塔もルーヴルもみな閉められて、パリは死んでいる。

 1947年にアルベール・カミュが「ペスト」という小説を発表した。
 とある医者が一匹のねずみの死体に遭遇するところから始まる話だが、その描写が武漢ウィルスに似ているというので、いま改めて反響をよんでいる。直面する死への恐怖、愛する人との別れなど、伝染病ペストを介して予期しない戦いが描かれている。
 焼け野原と化した銀座の小さな喫茶店でページをめくったことを思い出した。

 哲学という言葉はサンジェルマンのカフェときっても切れないし、モンパルナスのカフェでは20世紀の画家たちのさんざめきを想像した。
 パリのカフェにはいっぱいの歴史や文学があふれている。パリにもしエッフェル塔がなかったら、というジェンヌたちの設問があるが、それ以上にパリからカフェが消えたら、パリの人々にとってこんなに苦しい日々はないだろう。
 パリで働く若き友人、tume & yuki お二人はコロナを蹴散らしているだろうか。ちょっぴり心配である。
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2020年03月16日

「満島ひかり」に蹴散らされた「檀れい」

 黄昏の地上波TVのなかでビールのCMだけが元気をたもっている。

檀れい.jpg

 ビールCMの出演者のなかで、サントリーの「檀れい」ほど女性層に受けなかったタレントはいない。
 2007年以来60本以上の作品をとったが、ことごとく不評だった。彼女が考えて演じれば演じるほどユーザーを失っていった。すべてが男受けを狙った計算ずくと受け止められ、夫の及川光博までがドツボに嵌まったオバカな俳優と評判を落とす結果を招いてしまった。
 その仕草や台詞のひとつひとつが、積極的なあざとさと受け止められて、檀れいは金麦とともに沈没した。彼女はいま松竹エンターテイメントを止め、太田プロにかわったが、有吉や指原のいるお笑いプロになじめるか、どうか、はなはだ疑問だ。
 彼女の表現の誇張は宝塚という土壌に大きな責任がある。一方的な自己顕示のみで転がしていく宝塚の演技はとても一般人の鑑賞にたえられるものではない。少女歌劇という背景があってこそのものだ。天海祐希、黒木瞳、大地真央、檀れい、紫吹淳など、みんなお多分にもれずリアルな芝居はできない。

 サントリーは檀れいに懲りて、石原さとみへスイッチしたが、中年のわざとらしさから若い自然体へというコンセプトが先行し、やたら花吹雪を散らす効果さんの大変さと石原のオーバーなアドリブだけが目立っている。

ミツシマとビール.jpg

 今いちばん光っているのはキリン新一番搾りの「満島ひかり」かもしれない。
 餃子、おでん、寿司、焼き鳥と、ビールが美味しい瞬間にだけ映像をしぼっている。男たちのたまり場屋台での飲み比べや、仕事帰りのひとり焼肉と、今のはたらく女性のリアルに焦点をあわせている。スタッフが明確なコンセプトをもっているというが大きい。
 満島の演技も自然とデフォルメのギリギリの線なのだが、彼女の個性に守られてなんとかリアルさをたもっている。この先飽きられないためには、なんらかのプラス・ワンが必要だろう。

 目隠しをして飲み比べなどという馬鹿馬鹿しさではなく、コクやキレにも頼らない、未知のCMコンセプトを見付けることが、ビールCMの明日を保証する。
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2020年03月15日

祇園さんの武漢コロナ退散

八坂神社茅の輪.jpg

 京都八坂神社が時ならぬ「コロナ退散」のために、臨時「茅の輪くぐり」をしている。
 寺社は本来氏子の苦難のときにこそ祈るべきにも関わらず、おおかたの神社仏閣はそれを忘れ、予め決められている例祭のときだけ形通りの祈りを捧げている例が多い。
 八坂神社は全国祇園信仰の総本社ではあるが、同時に京都東山区、右京区、中京区に氏子を抱える氏神様でもある。氏子の通う学校は休みとなり、南座も閉鎖、都をどり、も中止となり、いつもならインバウンドの外人さんがあふれている祇園町にも、コロナの静けさが訪れている。

 例年なら七月一か月に及ぶ祇園祭では、山鉾巡行も終わった最後の夏越しの祭りに、末社の疫神社に大きな茅の輪が造られ、疫病退散を祈る。
 武漢コロナの緊急事態に急遽、大きな茅の輪が二つも造られ、拝殿前と疫神社の鳥居に取り付けられた。コロナ除けにはもっとも伝統的な祈りのかたちである。
 芸妓も舞妓も館のおかあさんも町衆もみな祇園さんの茅の輪をくぐって、コロナ退散を願う。
 氏神様は氏子のために、時の氏神になってこその祇園社なのだ。観光客のことばかりに気をとられカラフルなお札づくりに精出すひまがあったら、目の前の氏子の苦しみに眼をむけてこその氏神様である。

 あたりまえの祇園さんの時ならぬ「茅の輪くぐり」に日頃の喜捨はむだではなかったと心ひかれた出来事だった。
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2020年03月14日

香水の街・グラースの思い出

グラース香水.jpg

 カンヌの駅前からバスに乗ってグラースに向かった。 グラースは香水の都だ。
 香水と言えば、マリリン・モンローがまとって寝たという「シャネルの5番」の時代だった。どういう弾みか「夜間飛行」等という香水に出会うとむせて気分がわるくなり、子供ね、と馬鹿にされたこともあった。
 ニューヨークのブルーミング・デール正面には資生堂の「禅」が、巨大なポスターで客を迎えていた。カネボウでも世界に通用する香水を開発するといっていたので、グラース必見とばかりにバスに乗った。

 グラースの街は古い坂ばかりのまちだった。18世紀の貴族の館が残り、昔ながらの香水ブティックがそこここにあった。
 人があまり来ないようにわざわざ道を狭く作ったときいて妙に納得した。香水博物館でマリーアントワネットの為につくつた香水瓶や化粧箱を見、ジャスミンやミモザの花がいっぱいのディオールの花畑をみて、香りに包まれた一日を過ごした。

 グラースでは自分だけの香水を調香してもらってくるのよ、というお薦めに従って、とある香水屋に飛び込んだ。目鼻立ちの整った美しい調香師が、幾百とある精油の瓶からあなたは東洋人だから絶対にこれと薦めてくれた香水はやたらインド臭く、もっと柑橘系の爽やかな香りが好きだと逆らって、ようやくマイ香水にたどり着くまで、一時間ほどのときを費やしてしまった。

 グラースの帰り道はお伽の世界から戻ってきたような不思議な幸福感でいっぱいだった。
 今では巨大な外資が入り込んで、食品香料が中心になり、かっての手づくりの香水の街はすっかり表情が変わってしまったと言われているが、それでも観光客目当ての香水の調香店には、世界中からお上りさんが跡をたたないそうだ。


 
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2020年03月12日

十三代團十郎襲名の軽さと非礼・歌舞伎がイベントになった

 団十郎襲名.jpg

 十三代目市川團十郎襲名披露のチラシが送られてきた。
 A4判四枚がつながった細長いポスター状のちらしを開いてみた。片面には海老蔵と息子の写真4カットである。
 期待してもう反面をひらいてみた。襲名披露の文字が75パーセント、残り25パーセントのスペースに外題がのっている。5月6月7月の3ヶ月に及ぶ興行には團十郎と新之助の配役しかかいてない。演目も勧進帳、助六、外郎売、暫、あとは7月の三部制のだけ、襲名披露を祝って共に舞台を盛り上げてくれる役者は一切のっていない。
 團十郎、新之助だけで舞台が出来るわけではない。多くの名代、名人、上手が團十郎の大見得を引き立ててくれるからこそ、成田屋の華やかな舞台が成立する。

 3ヶ月前になって、相手役も他の出し物も決まっていない筈がない。五月公演の昼の部が勧進帳だけの筈はないが、なにをやるか判らない海老蔵ゆえ、ひょつとすると自分の出し物だけで他は上演しないというとんでもない振舞いにおよぶかもしれない。
 通常なら團菊祭なので、菊五郎さんも菊之助さんも出演する筈だし、夜の部の助六には仁左衛門さんも、玉三郎も出演するだろうしと、勝手な想像をめぐらすが、この派手なチラシのどこにもそんなことは書かれていない。
 興行主の松竹の責任か、海老蔵の責任か、マネージメントの不遜かはわからないが、いずれにしても無責任なチラシにはちがいない。

 さらに驚いたことに、その内容不明なチラシで予約をしてくれという態度である。担当者は親切に早くお日にちを下さいというが、海老蔵のことしか眼に入っていないのだろう。共に舞台をつとめる優れた役者の面子によって、劇場に足を向ける日もかわってくるという芝居好きの心情を忘れている。
 松竹から海老蔵、マネージメントのすべてが、ツイッターのイイネの世界になっている。他の演目も明らかにせず、共演者も発表せずに予約をとる。これではアイドルの公演とまったく同じことだ。歌舞伎がイベントになってしまった。
 競演してくれる先輩俳優にたいしてもこの上ない失礼なことだし、芝居好きの贔屓にたいしても非礼極まりない。

 先代団十郎襲名の折は、一年も前から狂言、共演者もきまって挨拶まわりをしていた。
 名跡襲名というものについて、こんなに軽くなったということをしみじみと感じさせる 十三代團十郎襲名のリアルである。
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2020年03月11日

コロナと久兵衛の日々

寿司久兵衛.jpg

 次々と中止の電話やら、お便りが入っている。
 宝塚歌劇も中止になった。市川団十郎襲名披露パーティも中止になった。一世一代の晴れがましい舞台も飛んでしまうという悲しい日々がつづいている。
 街も閑散としている。新幹線も空いている。前日に切符を買いに行かなくとも、当日乗車時で11号車16番A席にすわることができる。
有り難いが活気のない悲しい日々である。ましてや老人はかかりやすく死にやすいと言われては不愉快きわまりない。

 そんな中をものともせずブラッセルから友人がきた。
 刺身が食べたいという、コロナにまけず美味い刺身を供してくれるのは何処か、と考えた。彼の地にも日本食やは多々あるが、包丁の切れ味と捌きだけで完成する江戸前の刺身をみつけるのは困難なのだ。
 それならば型通りの懐石よりも寿司やに限る、日本に住む先輩として美味い刺身を提供する義務がある。というわけで銀座八丁目の久兵衛に伺った。
 二階の掘りごたつ形式の座敷には桃の花が咲き乱れ春爛漫であった。次々としゅんの肴を捌き、いくつもの貝の微妙にことなる味を楽しみ、生と焼きの違いなどをいただいて至福の時間をすごした。


 女王の孫のヘンリーについて話題がはずんだ。どこの国でも君主の子供の次男坊というのは問題なのよ。ヘンリーも散々母ダイアナから「あなたは次男だから国王にはなれないのよ、だから兄のチャールズに尽くしなさい」と言われて育ったに違いないわ。それが我慢できなかった馬鹿なのよ。日本だってそうじゃない秋篠宮は次男だから歪んでいると思わない?見事に次男坊ボンクラ説を裁いて見せた。
 どうやら彼の地では、メーガン悪女説とヘンリーお馬鹿説が半々にわかれているようだ。
 
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2020年03月06日

感染したが発生は他国・中国の責任回避

新型コロナ武漢.jpg

 盗っ人猛々しい、呆れてものも云えないニュースが飛んできた。
 中国政府、習近平指導部の馬朝旭外務次官は5日の記者会見で「中国の強力な行動が、世界の感染予防・制御のために時間を稼いだ。」と強調し「巨大な犠牲を払って全人類に貢献した」と自画自賛、さらに中国政府の専門家チームのトップ、鍾南山氏は「感染は最初に中国で起きたが、発生源は中国とは限らない」と発言し、国内のネット上では「中国はは発生源ではない」という呆れた主張が飛び交いだしている。

 国営新華社通信のサイトが4日に発表した文書では「新型ウィルスの発生源はおそらく他国だ。中国が謝る必要はない。……中国は巨大な経済コストを支払った。世界は中国に感謝しなければならない。」と言い放った。

 かねがね中華思想の取り扱いの難しさは聞いていたが、ここまでくると開いた口がふさがらない。
 世界中が中国の情報隠蔽のおかげでどれだけ迷惑をこうむったか、その現実を前にしながらも、無かったことにしようとする中国習近平政権のあこぎさが見えて、ものいう元気もなくなる。

 「ぼやぼやしてると発生源は日本だ」と言い出しかねない。
 反日親中の学者が尻馬にのって、実は沖縄のヤンバルクイナに同じコロナ菌があり、それが大陸に渡って武漢で発病したなどと、もっともらしいデマ、ヘイトなニュースを流されたらたまったものではない。
 一世紀たっても消えない南京大虐殺のごとく、ありもしない事件をでっちあげられて世界中から白い眼で見られるようになる。
 日本中から送った何百万枚のマスクが仇となって帰ってくる。

 中国という国は本当に困った国である。
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2020年03月04日

新型コロナの雛祭り

三人官女.jpg

 ひな祭りが済むと、すぐにお人形をしまわなければならなかった。
 いつまでもお人形さんを飾っておくと、お嫁に行けなくなるからと、幼い妹の行く末についての母の心ずかいだったのだろう。
 綺麗なお人形さんが並んで折角華やいだ座敷から、春の香りが逃げていくような気がして寂しかった。

 お人形さんをしまう時は、いつも三人官女を担当した。内裏雛は母がしまい、五人囃子は誰がしまっていたか全くおぼえがない。
 官女の顔がとてもきれいに見え、そっと触って、ひどく叱られたことをおぼえている。毛ばたきで見えない埃をおとし、白いやわら紙を裁たんで顔を覆い、後ろでこよりにした紙を結んでそーっと箱に収めた。
 人形をしまうオコナイがとても厳粛なことのように思え、どこかで神様が見守っているような気がした。

 久しぶりに相方が今日はお雛様だから、ちらし寿司つくると言い出した。
 たりないのは蓮根と紅ショウガ、それに蛤と言われ、買い物にでかけた。蓮根の余り太くなく美味そうなのを探すのは少し手間だったが、紅ショウガも蛤も無事買い求めて帰ってきた。 
 キッチンから大声が飛んできた。何事かと覗いたところ、蛤が中国産ではないかと相方が怒っている。大ぶりの蛤はなく、少し貧弱なサイズの蛤と思ったが、他になかったので買ってきてしまった。中国産というラベルには気がつかなかった。
 折からのコロナ菌ウィルスの騒動もあり、中国産というだけで不潔なイメージを持ってしまうのだろう。蛤のお吸い物は残されたままだった。
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2020年03月03日

サブスクな日々の暮らし

サブスク・サービス.jpg

 日常の暮らしにじわりと浸潤してきたものに、ザブスクというライフ・スタイルがある。 モノはいらないから買わない。置く場所もないから所有したくない。必要なときに利用できればいい。
 モノのない時代にはなんとか入手したかったが、今では邪魔なだけ、断捨離こそがすべての価値観に優先する。そんなライフスタイルが登場してから、人々はサブスクリプションな暮らし方のほうがずっといいと考えるようになった。

 サブスクは先ず車から始まった。とくに若者たちはクルマを欲しがらない。コスパが悪い。 そこでデーラーは、税金、保険込み、定期点検付きの定額制のサブスクをはじめた。月々の金額を安く抑え、5年のって気にいったら定価からサブスク代金をひいて、譲渡するというシステムだ。
 衣服に飛んだ。すべて新品で一回に3点までかりられる。毎月5.800円で何回でもかりられる。MECHAKARI メチャカリというシステムだが、人気の64ブランドが揃っていてすべて新品とあれば、まず着たいものはなんでも揃う。セットアップの美容室も16.000円のMEZONにはいればシャンプー、ブロー、ヘアケアが自由にうけられる。お土産のお花も花のサブスクに頼んでおけば、季節のコダワリ花ミックス2.800円ですべてOKである。

 レンタルとも、リースとも違うこの定額制サービスは、デーラーにもユーザーにも双方にとってウィンウィンのビジネスモデルかもしれない。
 奥さんのサブスクはないかなと呟いて、横から邪魔が入った。
 
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2020年03月01日

野生動物を食べるのは止めましょう!

シンガタコロナ.jpg

 コーモリのスープ
 ヘビの刺身
 蟻の炒め物
 象の鼻の輪切り 等々
 このご馳走は日本人には少しばかり刺激が強すぎて食欲がわかない。
 中国東南部の一部ではこれらの食は人間の血を清めると信じられて、いまでも食されている。
 なかでもハクビシンのスープや、コプラの揚げ物、熊の手の煮込みは高級料理として珍重されていると聞く。
 こうした野生動物を売買する市場は中国全土に数百あると言われている。

 SARSサーズも今回の新型コロナ菌による感染症も、こうした中国人の食生活から派生した病気であることは、ほぼ間違いない。
 野生動物の売買にかかわっている市場関係者も、650万人はいるといわれ、その市場規模は1300億元日本円になおすと2兆1000億になるという。
 エボラ出血熱は広州の野生動物市場から発生したといわれ、今回は武漢の動物市場から発生した。

 こうした中国人の風土食、野味といわれている野生動物を食する習慣を止めさせる以外この災難から逃れるすべはない。
 他民族の習俗に口をはさむのはタブーかもしれないが、新型コロナのような世界中のひとびとの迷惑になり、生命に危険を及ぼすような事象にあたっては、国連を中心にはっきりともの申すべきではないだろうか。
 WHO世界保健機構が中国に乗っ取られたような現状では、まったく期待できないので、政府は第二第三のルートを通じ、中国における野生動物食習慣への禁止をアピールすべきだ。
 いまこそそうした措置がとらなければ、人類にたいする災難が永遠に続く考えねばならない。
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2020年02月29日

山本太郎に騙されるな!

山本太郎.jpg

 山本太郎に騙されるな!
 彼の一丁目一番地は消費税廃止だが、国家の財政はそんなに簡単なものではない。税のなかでもっとも公平に課税できるのは消費税だからこそ、北欧三国のような生産性がそんなに高くない国でも消費税を国家財政の中軸にしている。「生活が苦しい」なら消費税をなくしたらいい、というのは短絡的で無責任な議論だ。

 山本太郎に騙されるな!
 消費税のかわりに「法人税の累進課税」の導入をとなえている。儲かっている大企業からとればいい、というのが彼の主張だが、法人税をあげれば企業は海外へ逃げていく。フランスの例をみればよくわかるが、法人所得の70パーセントを徴収したために、パリの儲かっていた企業はみな本社を国外へ移してしまった。日本でもいちじは台湾やシンガポールに本社を移転する動きがあったが、法人税を抑制したお蔭で辛うじて日本にとどまっている。

 山本太郎に騙されるな!
 尖閣、小笠原、東シナ海における中国の侵犯、国際法違反にたいしては、個別的自衛権と日米安保で対処します。と発言しているが、ここでいう抑止力は中国共産党の政策のまえではまったく形骸化している。日々繰り返される尖閣への領海侵犯は日常化しているし、すきあらば沖縄まで自国の領土と主張する中国の拡張主義への対案になっていない。 外交と軍事のバランスについての認識が皆無では国は守れない。

 山本太郎に騙されるな!
 令和新撰組と称し、いかにも権力にくみした新勢力をかかげているが、実質的には共産党と変わらないナンセンスな政策を掲げ、障碍者をさらし者にしている偽善者としかみえない。院内活動もままならない障碍者を送り込み、自身の活動の広告塔に利用しているとんでもないパフォーマーではないか。こうした虚構に成り立つ政治志望の芸能人に踏み荒らされることのなきよう有権者は心を致さなければならない。
 


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2020年02月28日

丸の内・銀座の屋台せんそう

キッチンカー丸の内.jpg

 丸の内・有楽町界隈の昼どきの風景が変わりつつある。
 そこここに屋台が…いや、いまどきはキッチンカーがでて、と表現しなければならないが、とにかくモダン屋台にオフィスガールやネクタイ族が群がっている。ニューヨークならば、7番街やウォール街によく見る風景が丸の内辺りにダブって現れる。
 新しく出来るビルが土地利用に余白をつくるようになり、お国で管理しない自由な空間がふえたということなのだろう。

 東京駅近くなら、都の施設国際フォーラム村に多くのキッチン・カーが登場する。
 8台も出現する国際フォーラムの屋台では、パエリア、マルゲリータ、キーマ・カレー丼、シラス丼、等ほとんどのメニューが、700円前後で食することが出来る。なかにはステーキのキッチンカーもあり、1500円だせばすこし贅沢なランチが楽しめる。
 銀座にお店をもちながら屋台営業をする店もある。なにより家賃がかからない、人件費も安い、簡単に看板も塗り替えられる、メニューが少なくて済む、景気不況のいまに上手くはまっているのだろう。

 キッチン・カービジネスのノウハウを教えてくれる塾もある。キッチンカーすなわち軽トラのレイアウト、メニュー別のカーカラー選択、看板の書き方、材料の仕入れ方、調理と盛付のこつ、から冷蔵庫、調理器具のあれこれ、ビル構内での営業許可のとり方、スタッフの衣裳、エプロンの選び方まで親切丁寧に教えてくれる。

 原宿あたりのスイーツ専門カーから、伝統的なラーメン屋台、東南アジア系のエスニック屋台、オムライスは絶対という玉子や屋台、さらに俺のステーキ風の洋食屋台、庶民の懐ろに反比例してキッチンカーの戦国時代が始まろうとしている。

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2020年02月27日

祇園の名妓竹葉さんが逝く

祇園マーク.jpg
 
 祇園の名妓竹葉さんが亡くなった。
 竹葉さんは古き良き時代の芸妓としての欣嗣と美しさを失わず、花街の内からも外からも慕われたふところの深い人だった。
 戦後まもなく初めて祇園に誘われ、都をどりの舞台に舞う竹葉さんに接したのだが、あの頃の竹葉さんの美しさには息をのむ思いだった。彼女はただ美しいにとどまらず、お座敷での教養の深さにおいても群をぬいていた。

 歌舞伎の名優たちも、南座の初日があくと、先ず竹葉さんの感想をききたがった。彼女の歯に衣着せぬ意見に素直にうなずいていたのは芸を知る者同士の共感があったからだろう。何代目のあの舞い方は間違っていると思う、何故ならあの主人公の生き方はこうだったから、あの解釈では一生が変わってしまいます。はんなりと厳しい批評をするのが竹葉さんだった。
 松竹の前社長永山さんなども、顔見世の二日目には必ず京都にきて竹葉さんを座敷に招き、彼女の言葉を聞いてひとときをすごしていた。

 お茶屋の女将さんたちも、舞妓をだすときはなるべくなら竹葉さんの妹分にしたい、と彼女に頼んでいた。厳しくしきたりやら、芸事を仕込んでくれるお姐さんとして竹葉さんは貴重な存在だった。人気の高い千鶴葉ちゃんも多満葉ちゃんも、みな竹葉さんの妹分として名妓に育っている。 お葬儀には藤十郎さんを始め東西の役者衆の送り花が揃った。

 切通し進々堂の藤谷攻さんも亡くなった。祇園を裏からささえてきた功労者だ。祇園甲部の芸妓舞妓ひとりひとり好みを知って助けてくれていた。朝食からお夜食まで電話ひとつで功さんはとどけてくれた。厚焼き玉子のサンドが名物、玉子焼きに胡瓜のスライスが加わった「上玉子トースト」も美味かった。踊りの楽屋にはいつも進々堂さんのコーヒーが三十、五十と差し入れられていた。
 正月に舞妓さんがご挨拶のお返しにいただく「毬」も攻さんの仕事だったが、毬をつくってくれる後継者もいなくなっては、祇園のお正月がさびしくなる。

 竹葉さんという祇園町の表の顔と、藤谷功さんという祇園町の裏の顔、このふたつが同時に亡くなるとは、祇園甲部の悲しさが膨らむ。 合掌
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2020年02月24日

春一番 恋をしてみませんか

風とスカート.jpg

 「もうそろそろ、春一番が吹きそうだね」
 「嫌だわ、スカートが履けなくなる!」「女性にはそんな心配があるんだ」
 「そうよ、春だから去年のパンツ履きたくないし……」
 「春のスカートって、みんな薄くて軽いから……春一番にはダメなの」

   春一番 銀座通りを抜けにけり    市橋進
   春一番 四辻を走るダンボール    平松薫
   あいまいな をとこを捨てる春一番  田中風子

 〽 別れ話したのは 去年のことでしたね  ひとつ大人になって忘れませんか
 〽 もうすぐ春ですねぇ  恋をしてみませんか

 春一番はキャンディーズのごとく甘く幸せなものとおもっていたが、今年はその恩恵にあずかれそうもない。
 チャンネルは何処を回しても新型コロナのタシザンをしている。

   にんげんを 洗って干して 春一番  川島由紀子
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2020年02月22日

LGBT性善寺建設資金募集中

性善寺住職.jpg

 元読売新聞編集局次席記者の柴谷宗叔さんが寄進を募っている。
 大阪の寝屋川に「LGBTのためのお寺」性善寺(ショウゼンジ)を造くるための寄付、約1400万円である。マツコ・デラックスやら、ミッツ・マングローブやら、芸能界で活躍しているLGBTが協力したら、あっという間の金額ともおもえるが、柴谷さんはそれなりの考えで寄付集めをしているようだ。

 寄付金額の内訳は、ご本尊様の仏像  200万円     脇の仏像  50万円
          弘法大師像    50万円      護摩壇   150万円
          佛具       120万円     備品    70万円
 改築費用     600万円     駐車場    160万円

 「性の駆け込み寺」としたいこのお寺のメニューは
         ❶性的少数者の終活相談 ❷自分の望む性での戒名 
        ❸同じ悩みを持つ人との交流 ❹子孫がない方の永代供養
        ❺同棲カップルの仏前結婚式 ❻関西巡礼の拠点
        ❼皆の寺 ❽水子供養 ❾ペット供養

 長い間、男性記者として本当の自分を偽りつづけてきたが、いまは身体も戸籍も女になって自由を手にしました。「そして尼僧なんて、なんとシアワセなこと」ジャーナリスト50歳のカミングアウトは、見事に実をむすんだが、はたしてLGBTのお寺はいつ完成するのだろうか。
posted by Kazuhiko Hoshino at 15:22| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする